問題35:盗塁は記録される?-その3-
問題35
無死1・2塁。一塁走者、二塁走者ともにスタートを切って重盗を企てました。捕手は三塁に送球し、捕球した三塁手が走者にタッグ、タイミングはセーフ…と思いきや、走者は勢い余ってオーバースライドしてしまいました。それを見て三塁手は走者にタッグ、結果二塁走者は三塁には一度触れながらも、アウトになりました。
この場合、一塁走者に盗塁は記録される?また二塁走者に盗塁は記録される?
【問題35の解答】
一塁走者:盗塁は記録されない(野手選択)
二塁走者:盗塁は記録されない(盗塁刺)
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盗塁を試み、一度は塁に触れたもののオーバースライド(勢いあまって塁を離れること)してタッグアウトされた場合は、盗塁が成功してからのアウトのように見えますが、盗塁とは認められません(10.07(e))。この状態では塁を確保しているとはいえないためです。
また、重盗や三重盗を試みたときに一人でもアウトになった場合、他の走者の進塁は〈盗塁〉ではなく〈野手選択〉になります。その走者をアウトにしようという守備側の意思はなかったと考えられるからです。
なので今回のケースは、どの走者にも盗塁は記録されないことになります。
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これがオーバースライドでなく、次の塁を狙って塁を離れたのであれば(オーバーラン)、盗塁が記録されます。
スコアラーは、オーバースライドとオーバーランの違いを明確に区別しなければなりません。
cf.一塁走者が盗塁を企画。捕手は二塁へ送球したが、これが悪送球になった。それを見た走者は三塁を目指したが、中堅手-三塁手とボールが渡りタッグアウトされた。このケースでは、盗塁が記録されます。
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